◆この記事から得られること
・民間・NPOを経て公務員を目指した転職ストーリー
・退職理由や志望動機をどう整理して面接に臨んだか
・短期間で成果を出すために意識した行動と対策
「やっぱり、もっと広い視点で人を支えたい」
今回ご紹介するのは、25歳で市役所に合格した伊田さん(仮名)。
大学卒業後、社会貢献活動を行うNPO法人に就職し、現場での支援活動に従事していました。
「NPOの仕事もやりがいはありました。でも、行政職ならもっと幅広い支援ができるんじゃないかと思ったんです」
現場での経験を通じて新たな目標が芽生え、1年半の勤務を経て退職。
地元に戻り、塾講師の仕事をしながら本格的に公務員試験に挑む道を選びました。
【1年目の課題】退職理由をうまく説明できなかった壁

最初の受験では、退職の意図や行政志望への流れが十分に伝わらず、面接でつまずいてしまいます。
「“なぜ行政なのか?”と問われた時、自分の中でも整理しきれていないと感じました」
NPOから公務員への転向は一貫性を求められるため、表面的な説明では突破できないことを痛感しました。
【見直したポイント】自己理解と志望動機の再構築
2年目は、これまでの経験を徹底的に振り返り、支援に対する考え方を再定義しました。
「やりたいことを押しつける支援ではなく、“相手が何を求めているか”を考える支援がしたい。それが行政を目指した理由です」
塾講師として地域の子どもたちと関わった経験も志望動機に取り込み、ストーリーに厚みを持たせました。
【行動力】現場を知るための“直接訪問”
志望自治体については公式情報だけでなく、実際に庁舎を訪れて現場の雰囲気を確認しました。
「市役所の窓口対応や職員の姿勢を、自分の目で見たかったんです」
このリアルな情報収集が、志望動機に説得力を持たせる大きな武器となりました。
【仕上げ】模擬面接と想定問答のブラッシュアップ
想定問答は一度作って終わりではなく、何度も添削と修正を繰り返しました。
模擬面接では、内容だけでなく表情や話す間合いも徹底的にトレーニング。
「話す内容だけじゃなく、“どう伝わるか”を意識するようになったのが大きかったです」
【本番】想定外の質問にも焦らず対応
面接では、事前に用意していた想定問答と異なる切り口から質問される場面も。
「具体的な数値や成果についても問われました。でも、実体験に基づいて話していたので、落ち着いて答えられました」
作り話ではなく、リアルな経験を言葉にできたことが、自信につながったと語ります。
【受験を終えて】伊田さんから後輩たちへ
「他業種からの転職は、“なぜこの道に?”と必ず突っ込まれます。でも怖がらず、自分の経験をまっすぐ話すことが一番大事です」
「すぐ結果が出なくても、過去の経験をちゃんと未来に繋げていけば、必ず道は開けると思います」
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