✅この記事で得られるポイント
・民間から行政へキャリアを変える上でぶつかる課題とは?
・筆記は通るのに面接で落ちる理由をどう乗り越えたか
・面接官視点を取り入れて改善した、答え方のコツ
「なぜ毎回、面接で落ちるのか…原因が見えなかった」
イワタさん(仮名・39歳)は、長年システムエンジニアとして働いてきた。
毎年挑戦するものの、筆記や論文は通過しても面接で結果が出ない。
そんな6年間を経て、ついに県庁職員として採用された。
「6度も不合格になると、“自分には向いてないのかも”と何度も考えました」
それでも挑戦をやめず、ついに突破口を見つけた。
【転職の原点】IT職から行政へ、転身を決めた背景
イワタさんは、災害対策や地域防災に強い関心を持っていた。
民間ではできることに限界を感じ、行政職への転向を決意。
「自分のスキルを“広く地域に役立てたい”と本気で思うようになったのが、原動力でした」
【長い停滞期】面接で落ちる理由がわからなかった日々

論文はほぼ毎回合格。筆記も安定していた。
しかし、面接では何度も不採用が続く。
「模擬面接では“悪くない”と言われていた。でも、結果は不合格。何が足りないのか本当に悩みました」
準備はしていたつもりなのに、伝え方にズレがあったのかもしれない──。
【転機】「伝えたいこと」より「相手が聞きたいこと」に視点を変えた
何年も自己流で準備してきたイワタさんは、ある時「聞き手側」の感覚が抜け落ちていたことに気づく。
「話したい内容は頭の中にある。でも、聞き手からすると“結局何が言いたいのか”が見えにくい構成だったんだと思います」
そこからは、想定問答を一から組み直し。
エピソードの順序、答える順番、伝えるトーンも見直していった。
【面接官視点のトレーニング】逆の立場を体験して気づいたこと
講座の中で模擬面接の「面接官役」を担当する機会があり、受験者の印象が話し方や構成によって大きく変わることを実感。
「聞く立場になると、“言ってることは正しくても印象に残らない”ということがよく分かりました」
この体験をきっかけに、答えを「短く」「明確に」「印象に残る言葉で」まとめる練習を重ねるようになった。
【改善ポイント】エピソードの「成果」より「背景と姿勢」を意識
それまでは、実績や数値でアピールすることに注力していたが、
行政職の面接では「どんな考えでどう行動したか」「その経験がどう地域に活かせるか」の方が重視される。
「人柄や考え方を、具体的な場面を通じて伝えるよう意識しました」
【本番面接】意外にも“圧”はなかった。鍵は“地に足ついた受け答え”
合格した年の本番面接は、拍子抜けするほど穏やかだった。
「想定していた“突っ込まれ方”がほとんどなく、むしろ対話に近かったです」
これまで練習してきた“言葉の整理”が功を奏し、緊張も最小限で済んだ。
【振り返って】39歳でも遅くなかった。その根拠は「本気の準備」
「年齢がハンデになることは確かにあります。でも、準備の質を上げれば、そこを超えることはできると思います」
「最初は“自分の経験を語る”だったのが、最後は“相手に届ける言葉に変える”に切り替えられた。それが合格の決め手でした」
【これから挑む人へ】イワタさんからのリアルな言葉
「面接でうまくいかないのは、自分がダメだからじゃない。伝え方が“届いてない”だけなんです」
「一人でやっていると気づかないことがたくさんあります。第三者の目は、何度も救ってくれました」
📘 社会人からの転職で悩んでいる方、面接が通らない方へ。
イワタさんの6年分の試行錯誤には、面接突破のヒントが詰まっています。