「本当に今のままで後悔しないか?」
20代最後の年、ホルトンさん(仮名)は迷いの中にいました。
現在の職場も悪くない。だけど、地元で暮らす親のそばで働ける道があるなら──。
一度は不合格となった地元の県庁へ、もう一度チャレンジ。
前回との違いは、「伝え方」の練り直しと、徹底した準備でした。
✅この記事でわかること
・公務員→公務員転職で“伝え方”がどう変わるのか
・家族の事情を志望動機に入れる際の工夫
・情報収集や想定問答をどう使って合格へつなげたか
きっかけは、“地元に戻りたい”気持ち
ホルトンさんが最初に県庁を受験したのは、新卒直後。
当時は面接で不合格。そこから複数の自治体で勤務した経験を経て、改めて「親の近くで働く選択肢」が頭をよぎります。
「周囲の知人の“親の介護でUターン”という話を聞くことが増えて、自分も考え始めました」
年齢制限にはまだ余裕があったものの、
「転職するなら今が最後のチャンスかもしれない」と決断。
その想いが、再挑戦の原動力となりました。

志望動機の“組み立て直し”
過去に不合格だった理由の一つは、「地元への想い」が個人的に寄りすぎていたこと。
今回は、“親を支えたい”という感情に加え、
✅ 地元の産業への関心
✅ 林業・エネルギーなど県の施策との接点
を複数組み合わせて、動機に厚みを持たせました。
「感情を伝えるだけじゃ足りない。“行政の視点”で話す必要があると気づきました」
50問超の想定問答と、“解説欄”の活用
過去に面接を経験していたとはいえ、今回は「完璧な準備」が目標。
✅ 想定問答50問超を用意
✅ 解説欄まで丁寧に読み込んで要点を構成
✅ 模擬面接で伝わらなかった表現を修正
「想定問答の右側にある“解説”がめちゃくちゃ参考になった」と語るホルトンさん。
数値・エピソード・論理性の3点で回答を磨いていきました。
面接本番──“失敗経験がない”が仇に?
面接当日。深掘りされたのは、意外にも「失敗談」。
「エントリーシートに“失敗経験はない”と書いたら、“ないんですか?”と逆に突っ込まれて…」
その場で即座に修正し、自らの体験を丁寧に伝えることで対応。
事前準備があったからこそ、焦らず切り返すことができたそうです。
これから挑戦する方へ
「“家族の話をしてもいいのか”と迷いました。でも、自分が真剣に考えていることなら、伝えた方がいい。」
「面接の本質は、“想い”をどう“構成”して伝えるか。その力が合否を分けます。」
公務員からの転職で、同じフィールドで戦うという厳しさ。
でも、丁寧な準備と本気の想いがあれば、それを超える力になる──。
ホルトンさんの言葉は、今まさに挑もうとしているあなたへのエールです。